現役競走馬に関する職業の中で、もっとも入り口が広いのは、地方競馬の厩務員でしょう。地方競馬の厩務員は、中央競馬で存在する競馬学校やきゅう務員試験が存在しません。調教師との直接的な雇用契約において成立し、地方競馬より認定が受けられれば即座に厩務員としてデビューすることができるのです。また、仕事の具体的な内容として、厩舎(馬小屋)の清掃、馬を洗ったり、馬のエサをつくったり、寝藁(ねわら)を干すなど、厩舎管理の全般業務をこなし、仕事内容は中央競馬のきゅう務員と大きな変化はありません。しかし、中央競馬のきゅう務員は1人が最高でも2頭までの担当に比べ、地方競馬では各馬主から受け取る預託費用が格安のため、必然的に一人当たりの担当馬が3頭〜5頭になってしまうのです。担当馬の数と労働時間、そしてそれにおける調教師から受け取る給与は、必ずしも比例はしません。さらに、賞金水準の低い競馬場や、勝ち星の少ない厩舎の厩務員仕事の量は中央競馬の厩務員に比べて非常に多いのに対し、厩務員が受け取ることのできるレース賞金の5%(進上金)も、賞金水準の低い地方競馬では、実に厳しい額になってしまいます。地方競馬においても、各調教師の運営能力によっては、非常に充実した環境を整えている厩舎も存在します。しかしながら、近年数多くの地方競馬が廃止され、多くの調教師、厩舎が廃業となっているのも、現実問題として受け止めなければなりません。
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